平成26年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成26年第9問|解説番号235

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刑法235問目(予備)

問題

次の【事例】及び【判旨】に関し、下の記述は正しいといえるか?

【事例】
スキューバダイビングの潜水指導者である被告人は、夜間、指導補助者としての経験が極めて浅く夜間潜水の経験も数回の指導補助者と、潜水経験に乏しく技術が未熟で夜間潜水の経験のない受講生を連れて、夜間潜水の講習指導を開始した。被告人は、指導補助者及び受講生と共に潜水を開始し、途中、魚を捕えて受講生に見せた後、再び移動を開始したが、その際、指導補助者と受講生がそのまま自分に付いてくるものと考え、指導補助者に特別の指示を与えることなく、後方を確認しないまま前進した。この間、指導補助者と受講生は、魚の動きに気をとられて被告人の移動に気付かず、海流によって沖に流された。これにより、被告人は指導補助者と受講生を見失い、他方、指導補助者は被告人を探して沖に向かって数十メートル水中移動を行い、受講生もこれに追随した。指導補助者は、受講生の圧縮空気タンク内の空気量が少なくなっていることを確認して一旦海上に浮上したものの、風波のため水面移動が困難であると判断し、受講生に再び水中移動を指示した。これに従った受講生は、自分の空気量を確認しないまま水中移動を続けたため、途中で空気を使い果たしてしまい、パニック状態に陥り、自ら適切な措置を採ることができないまま、でき死するに至った。

【判旨】
被告人が、夜間潜水の講習指導中、受講生らの動向に注意することなく不用意に移動して受講生らのそばから離れ、同人らを見失うに至った行為は、それ自体が、指導者からの適切な指示、誘導がなければ事態に適応した措置を講ずることができないおそれがあった受講生をして、海中で空気を使い果たし、ひいては適切な措置を講ずることもできないままに、でき死させる結果を引き起こしかねない危険性を持つものであり、被告人を見失った後の指導補助者及び受講生に適切を欠く行動があったことは否定できないが、それは被告人の上記行為から誘発されたものであって、被告人の行為と受講生の死亡との間の因果関係を肯定するに妨げないというべきである。


【判旨】は、行為時に一般人が認識・予見が可能であった事情及び行為者が特に認識・予見していた事情を考慮して因果関係の有無を判断する見解に立つことを示している。

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解答

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できると思えばできる、できないと思えばできない。これは、ゆるぎない絶対的な法則である。


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