平成26年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成26年第13問|解説番号257

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刑法257問目(予備)

問題

次の事例と見解に関し、下の記述は正しいといえるか。

【事例】
Xが甲に暴行を加えていたところにXの知人Yが通り掛かり、XとYが意思を通じ合った上で、その場で更に両名で甲に暴行を加えた。これらの暴行によって甲は傷害を負ったが、X及びYのどの暴行で傷害を負ったのかは不明であった。

【見解】
本件では、Y加担前のXの暴行で甲に傷害が生じていた場合、YのXとの共謀やそれに基づく行為と甲の傷害との間に因果関係がない以上、X及びYに傷害罪の承継的共同正犯は成立しない。一般に、傷害の結果が、全く意思の連絡がない2名以上の者の同一機会における各暴行によって生じたことは明らかであるが、いずれの暴行によって生じたものであるかは確定することができない場合には、同時犯の特例として刑法第207条により傷害罪の共同正犯として処断される。また、共謀成立前後にわたる一連の暴行により傷害の結果が発生したことが明らかであるが、共謀成立前後のいずれの暴行により生じたものであるか確定することができない場合にも、一連の暴行が同一機会に行われたものである限り、刑法第207条が適用され、全体が傷害罪の共同正犯として処断されると解するのが相当である。X及びYは、傷害の結果につき同時傷害が成立し、全体につき傷害罪の共同正犯として処断すべきである。けだし、このような場合でも、単独犯の暴行によって傷害が生じたのか、共同正犯の暴行によって傷害が生じたのか不明であるという点で、やはりその傷害を生じさせた者を知ることができないときに当たることに変わりはないと解されるからである。


【見解】に対しては、「刑法第207条は、被害者が傷害を負っているにもかかわらず、誰にも傷害罪の責任を問えないことの不合理性を回避するための例外的な規定と考えるべきである。」との批判が可能である。

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