平成27年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成27年第9問|解説番号309

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刑法309問目(予備)

問題

結果的加重犯の共同正犯の成立が認められることを前提にした場合、次の事例と見解に関する下の記述は正しいといえるか。

【事例】
甲と乙は、丙に対する傷害を共謀し、共同して木刀で丙の手足を殴打していた際、甲は丙に対する殺意を抱き、木刀で丙の頭部を殴打し、丙はその殴打により脳挫傷で死亡した。なお、乙は、甲が殺意を抱いたことを知らなかった。

【見解】

A説:共同正犯とは、数人が犯罪に至る行為過程を含めた行為を共同することであり、特定の犯罪を共同して実現する場合はもちろんのこと、単なる行為を共同して各自の意図する犯罪を実現する場合も、それぞれの行為について共同正犯の成立を認める。

B説:共同正犯とは、数人の者が共同して特定の犯罪を行うことであり、構成要件の間に重なり合いがあれば、そのうちのより重い犯罪について共同正犯の成立を認め、軽い犯罪の故意しかない者には、軽い犯罪の刑を科す。

C説:共同正犯とは、数人の者が共同して特定の犯罪を行うことであり、構成要件の重なり合う限度で軽い犯罪の共同正犯の成立を認める。


B説に対しては、犯罪の成立と科刑が分離するのは妥当でないと批判できる。

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解答

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