平成23年(刑訴)

予備試験【短答】過去問|刑訴平成23年第17問|解説番号20

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刑訴20問目(予備)

問題

次の事案に関する検察官の処理について、下の記述は正しいといえるか?


【事例】
甲は、平成22年4月1日午前9時50分、H県I市内において、司法警察員から職務質問を受けた際、所持品の検査に応じ「窃盗の目的でVの邸宅に侵入するのに使用するため、ガラス、切りを隠して携帯していた」旨を述べてガラス切りを所携のバッグから取り出したものの、住居については、一切答えなかった。そこで、司法警察員は、甲の住居が明らかでない上、甲に軽犯罪法違反(同法第1条第3号違反)に該当する「正当な理由がなくてガラス切りを隠して携帯していた」事実が認められたことから、同日午前10時、同事実により甲を現行犯逮捕した。その後の捜査により、甲が窃盗を行っていたことも判明したものの、依然として、甲の住居は判明しなかった。司法警察員は、同月3日午前9時30分、甲の身柄とともに軽犯罪法違反及び窃盗の両事実をH区検察庁検察官に送致する手続をした。その後、検察官は、同日午前10時30分、送致された甲を受け取った。


(参照条文)
軽犯罪法第1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
一、二(略)
三正当な理由がなくて合かぎ、のみ、ガラス切りその他他人の邸宅又は建物に侵入するのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
四~三十四(略)

(参照条文)
裁判所法第24条
地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
一(略)
二第16条第4号の罪及び罰金以下の刑に当たる罪以外の罪に係る訴訟の第一審
三、四(略)
第33条簡易裁判所は、次の事項について第一審の裁判権を有する。
一(略)
二罰金以下の刑に当たる罪、選択刑として罰金が定められている罪又は刑法第186条、第252条若しくは第256条の罪に係る訴訟
2、3(略)


検察官は、平成22年4月3日、軽犯罪法違反の事実のみならず窃盗の事実も併せて甲を公判請求する場合、簡易裁判所ではなく地方裁判所に対して行うこともできる。

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