問題
Q、上記の場合に、その事実は裁判所を拘束するか。
▼答え
裁判所を拘束しない。
間接事実は主要事実を推認させるという点で証拠資料と同様の作用を営む。その場合に間接事実の自白に裁判官が拘束されるなら、推認される主要事実について心証形成を無理強いすることになり、主要事実の認定を自由心証に委ねていることと矛盾するからである。
これについて間接事実の認定だけの拘束であり、そこからどう推認するかは自由心証主義のままであるとする意見もあるが、特定の間接事実がどのように主要事実を推認させるかは一定の指向性があるのだから、間接事実認定が拘束力を持つことで自由心証主義が害されることには変わりない。
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