行政法101問目(予備)
問題
Xがマンションを建築するために、甲市の建築主事Aに対して建築確認を申請したところ、Xの建築計画に反対する付近住民とXとの間で紛争が発生した。甲市においては、建築紛争が発生した場合は常に建築確認を留保して建築主に話合いを通じた紛争の解決を図るよう建築課職員(以下「職員」という。)において指導する運用を続けてきた。そこで、職員は、Xの建築計画が建築基準関係諸規定に適合しているとの審査を終了した後も、Xに対して、付近住民との話合いにより紛争を解決するよう口頭で指導した。Xは付近住民との間で4か月以上にわたり話合いの機会を10回以上持ったが、紛争解決には至らなかった。Xの建築確認申請から6か月後に、Xと付近住民との合意成立を受けて、Aはようやく建築確認をした。この場合における次の記述の正誤は?
なお、甲市では行政手続条例が制定され、行政手続法第4章行政指導と同じ内容の規定が設けられていることを前提とする。
職員が紛争の解決のための話合いをXに対して求める行政指導は、事実行為であって法的拘束力を有しないことから、Xは、当該指導が行われていることを理由に建築確認が遅延させられたのは違法であると主張して、国家賠償法第1条第1項に基づき損害賠償を請求することはできない。
詳細は▼をタップしてください