平成29年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成29年第5問|解説番号424

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刑法424問目(予備)

問題

次の事例に関し、判例の立場から下の記述が正しいといえるか。

【事例】
土木作業員甲及び乙は、現場監督者丙の監督の下で、X川に架かる鉄橋の橋脚を特殊なA鋼材を用いて補強する工事に従事していたが、作業に手間取り、工期が迫ってきたことから、甲及び乙の2人で相談した上で、より短期間で作業を終えることができる強度の弱いB鋼材を用いた補強工事を共同して行った。その結果、工期内に工事を終えることはできたものの、その後発生した豪雨の際、A鋼材ではなくB鋼材を用いたことによる強度不足のために前記橋脚が崩落し、たまたま前記鉄橋上を走行していたV1運転のトラックがX川に転落し、V1が死亡した。なお、甲及び乙は同等の立場にあり、甲及び乙のいずれについても、B鋼材を工事に用いた場合に強度不足のために前記橋脚が崩落することを予見していなかったものの、その予見可能性があったものとする。


仮に、V1運転のトラックの荷台に、V1に無断でV2が乗り込んでおり、同トラックがX川に転落したことによって、V1及びV2の両名が死亡した場合、甲及び乙にはV2に対する業務上過失致死罪は成立しない。

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解答

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解説

このような場合、自らの行為によって誰かしらの「人」が死亡することが認識可能であれば、全員に対して過失責任を負うと考えられています。よって、本件でも両者の死亡に対して業務上過失致死罪が成立します。

参照

▼ 参考条文・判例

準備中です

▼ 魔法の言葉

名言


先に見出し、後に捜し求めよ。


~ジャン・コクトー~

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