平成23年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成23年第12問|解説番号58

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刑法58問目(予備)

問題

強盗殺人罪に関する次の【見解】について、下の【事例】に基づく記述は正しいといえるか?


【見解】
強盗殺人罪が成立するためには、
(A説):殺人行為が強盗の機会に行われなければならないとする。
(B説):殺人行為が強盗の手段でなければならないとする。
(C説):殺人行為が強盗の手段である場合に限らず、事後強盗(刑法第238条)類似の状況における殺人行為も含むとする。

【事例】
(Ⅰ).甲は、強盗の目的で、乙に対し、持っていたナイフを突き付け「金を出せ。出さなかったら殺す」などと申し向け、反抗を抑圧された乙から現金を奪い取った後、逃走しようとしたが、乙に追跡され、犯行現場から約10メートル逃げたところで、捕まらないようにするため、殺意をもって乙の胸部を刃物で突き刺し、乙を即死させた。
(Ⅱ).甲は、乙所有の自動車1台を窃取し、犯行翌日、同車を犯行場所から約10キロメートル離れた場所で駐車させ、用事を済ませた後、同車に戻ってきたところを乙に発見され、同車を放置して逃走した。甲は、乙に追跡されたので、捕まらないようにするため、殺意をもって乙の胸部を刃物で突き刺し、乙を即死させた。
(Ⅲ).甲は、乙方において、乙をロープで縛り上げた上、乙所有の現金を奪い取った後、乙方から逃走しようとしたが、乙方玄関先において、たまたま乙方を訪問した丙と鉢合わせとなり、丙が悲鳴を上げたことから、犯行の発覚を恐れ、殺意をもって丙の胸部を刃物で突き刺し、丙を即死させた。


B説によれば、事例Ⅱでは強盗殺人罪は成立しない。

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解答

解説

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名言


ひとつひとつの悲しみには意味がある。時には、思いもよらない意味がある。どんな悲しみであろうと、それは、このうえなく大切なもの。太陽がいつも朝を連れてくるように、それは確かなことなのですよ。


~エラ・ウィーラー・ウィルコックス~

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