論文対策|民法

論文対策|民法第177問

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問題
Q物上代位の目的債権が譲渡され、対抗要件が定められた場合に、物上代位できるか。

▼答え

1、前提として304条が物上代位をするに際して差押えを要求するのは、二重払いの危険から第三債務者を保護するため。(抵当権に準用されたときのみ。先取特権については後述。)
2、その趣旨から考えると、304条にいう「払渡し、引渡し」は第三債務者がなす行為を指し、債権譲渡は含まれないと解する。
なぜなら
①設定登記がされている以上、物上代位の目的債権に抵当権が及ぶことは公示されているし、
②仮に対抗要件ある債権譲渡が差押えなき物上代位に優先するとなると、容易に物上代位権の行使を免れることになる。
③そして物上代位を認めたとしても、第三債務者は差押前には譲受人に弁済すれば足り、差押後には供託すればよいのだから、二重払いの危険はなく、同条の趣旨に反することもない。
3、よって譲渡して対抗要件を定めた後でも差し押さえて、物上代位権を行使できる。


 

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