平成29年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成29年第1問|解説番号404

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刑法404問目(予備)

問題

因果関係に関し、次の記述は正しいといえるか?


甲は、自動車を運転中、過って同車をVに衝突させてVを同車の屋根に跳ね上げ、その意識を喪失させたが、Vに気付かないまま同車の運転を続けるうち、同車の助手席に同乗していた乙がVに気付き、走行中の同車の屋根からVを引きずり降ろして路上に転落させた。Vは、頭部打撲傷に基づくくも膜下出血により死亡したところ、同傷害は、自動車と衝突した際に生じたものか、路上に転落した際に生じたものかは不明であった。この場合、甲の衝突行為とVの死亡との間には、因果関係がある。

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解答

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解説

まず甲自身の行為に行動の危険性が認められます。しかし、一方で走行中の車体上部から引きずり落とすという乙の行為はあまりに異常であり、甲の行為から予見できる範囲内ということはできません。よって、甲の行為による危険の現実化とはいえず、因果関係は否定されます。

参照

▼ 参考条文・判例

最決昭和42年10月24日

▼ 魔法の言葉

名言


もしもあなたが私にレッテルをはるなら、それは私の存在を否定することになる。


~キルケゴール~

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