平成29年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成29年第1問|解説番号405

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刑法405問目(予備)

問題

因果関係に関し、次の記述は正しいといえるか?


甲は、狩猟仲間のVを熊と誤認して猟銃弾を1発発射し、Vの大腿部に命中させて大量出血を伴う重傷を負わせた直後、自らの誤射に気付き、苦悶するVを殺害して逃走しようと決意し、更に至近距離からVを目掛けて猟銃弾を1発発射し、Vの胸部に命中させてVを失血により即死させた。Vの大腿部の銃創は放置すると十数分で死亡する程度のものである一方、胸部の銃創はそれ単独で放置すると半日から1日で死亡する程度のものであった。この場合、甲の2発目の発射行為とVの死亡との間には、因果関係がない。

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解答

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解説

このような場合、死の概念は別個に考えられます。1発目の誤射による死亡推定時期よりも早い時期に死亡したため、1発目による死亡とは考えません。この「早い時期の死亡」を引き起こしたのは、2発目の故意ある行為ですので、因果関係が認められます

参照

▼ 参考条文・判例

最決昭和53年3月22日

▼ 魔法の言葉

名言


I have some of my own.


~ツルゲーネフ~

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