平成29年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成29年第1問|解説番号406

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刑法406問目(予備)

問題

因果関係に関し、次の記述は正しいといえるか?


甲は、Vの頭部を多数回殴打する暴行を加えた結果、Vに脳出血を発生させて意識喪失状態に陥らせた上、Vを放置して立ち去った。その後、Vは、甲とは無関係な乙から角材で頭頂部を殴打される暴行を加えられ、死亡するに至った。Vの死因は甲の暴行により形成された脳出血であり、乙の暴行は、既に発生していた脳出血を拡大させ、幾分か死期を早める影響を与えるものであった。この場合、甲の暴行とVの死亡との間には、因果関係がある。

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解答

解説

本件の介在事情は異常といえますが、それ自体では死の危険は発生せず、あくまで甲自身の死の危険が非常に高い行為の結果を早めたにすぎません。甲の行為自体に高度の危険性が認められる以上、因果関係が認められます

参照

▼ 参考条文・判例

最決平成16年2月17日

▼ 魔法の言葉

名言


涙は、もの言わぬ悲しみの言葉である。


~ヴォルテール~

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