平成29年(刑法)

予備試験【短答】過去問|刑法平成29年第7問|解説番号433

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刑法433問目(予備)

問題

次の記述は正しいといえるか?


甲が乙に対し、現住建造物であるA家屋に放火するように教唆したところ、乙は、その旨決意し、A家屋に延焼させる目的で、A家屋に隣接した現住建造物であるB家屋に放火したが、B家屋のみを焼損し、A家屋には燃え移らなかった。甲にはA家屋に対する現住建造物等放火未遂罪の教唆犯のみが成立する。

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解答

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解説

実際にB宅が焼損しており、乙には現住建造物放火罪が成立します。現住建造物に放火をするという点で、A宅・B宅両方の放火には構成要件的重なり合いが認められます。よって、甲にはBに対する現住建造物放火の教唆罪が成立します。Aに対する未遂罪も成立するように思えますが、本罪は社会的法益を保護法益とする抽象的危険犯であり、Bの放火によって1個の社会的危険発生が既に考慮されています。よって、これに吸収され、Aに対する未遂罪の教唆は成立しません。

参照

▼ 参考条文・判例

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▼ 魔法の言葉

名言


学んだときは教えなさい。手に入れたときは与えなさい。


~マヤ・アンジェロウ~

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